あたしは恐怖で声を出すことさえできない。


ど、どうしよう……。


混乱して周囲を見回した時、空李君と目があった。


そして、空李君は軽く握りこぶしを作り『がんばれ』と、口パクで言ったのだ。


空李君だけじゃない。


海都も、陸真さんもちゃんとあたしのことを見ている。


あたしには、みんながついてるんだ……。


あたしはグッと拳を握りしめて立ちあがった。


ジッと金髪男を睨みつけ、3人に教えてもらったことを思い出す。


どんなに強い相手でもひるまない事。


制覇さんのボディーガードたちにくらべたら、こんな金髪男大したことないわ。