なに!?


そう思って顔を上げると、口にピアスをした金髪の男があたしを見下ろしていた。


《ホワイトタイガー》の特区服を着ている。


「お前は俺が相手をしてやるよ」


金髪男はそういい、ニヤリと口角をあげた。


あ、相手って、喧嘩の相手!?


あたしは地べたにおしりを付けたまま、ジリジリと後ずさりをする。


む、無理。


こんな大きな男相手にするなんて……!!


「おら、どうしたお譲ちゃん? 特攻服着てるってことは、お前もこの喧嘩に参加してんだろ?」


それは、そうだけど……。