☆☆☆

みんなでママの晩ご飯を囲んで食べて、あたしは1人先に部屋へ戻ってきていた。


いつもと変わらない空李君の笑顔。


はしゃぎ声。


それらと、つい数時間前にみた喧嘩のシーンが交互に蘇ってくる。


あたしはため息を吐き出してベッドに身を投げた。


空李君、怖かったな……。


あれだけ体格差のある高校生たちをあっという間に気絶させて、それでも止まらなくて。


それに……。


「相手を殴っている時の、あの顔……」


すごく楽しそうだった。


罪悪感なんて微塵にも感じていないような表情。