「あたしにも、できるの?」


「あぁ。真面目に練習すればな」


そう言って、海都はテニスボールを5つほど持ってきた。


「もしかしてテニスで鍛えられるの? あたしテニス大好き!」


一気にエンションがあがるあたしに「そんなワケないだろ」と、あきれ顔の海都。


え?


だってこれテニスボールだよね?


あれ、でもラケットがない……?


ラケットをさがしてキョロキョロと辺りを見回していると「このボールはこう使うんだよ」と、海都がボールをあたしに投げてきた。