陸真さんがメンバーたちを見つめる。


そして、また口を開いた。


「《鬼龍》はどんどん力を付けている。それを快く思っていないんだろう。


その証拠に、《鬼龍》のたまり場に乱闘を申し込む手紙が投げ込まれた」


そう言い、陸真さんはズボンのポケットからクシャクシャになった手紙を取り出した。


その手紙には血のような赤いものがこびりついている。


「【×日の日曜日、倉庫で待っている】これだけの手紙を、ボコボコにした《鬼龍》のメンバーの口にねじ込んでいたんだ」


手紙についている血は、その時の血……?


ゾクッと恐怖で背中が寒くなるのを感じた。