あたしの涙が引いてきたころ、海都が身動きをして目を開けた。


「お、おはよう……」


なんて行っていいかわからなかったけれど、そう声をかける。


「ん……あぁ。起きてたのかお前」


「うん……」


あたしは自然と海都から視線をそらしてしまう。


今、海都の顔を直視できないよ……。


「今何時? って、もう放課後かよ」


海都はポケットから携帯電話を取り出してそう呟いた。


「わりぃ……。俺が寝てたせいで、お前教室に戻れなかったんだろ」