寝不足の体に女の子たちの黄色い悲鳴は、まるで地獄のようだった。


あたしは女の子たちの間をかき分けて、2人よりも早く教室へと向かった。


授業が始まる前に少しでも眠りたい。


そう思い、机に突っ伏す。


しかし、しばらくすると海都が教室に入って来たのか、また黄色い悲鳴に包まれた。


自分の体調がすぐれないため、昨日以上にイライラが募る。


そんな中、万結が静かに声をかけてきた。


「未玲どうしたの? 体調でも悪いの?」


「ちょっと……寝不足で……」


「そうなんだ。保健室行く?」


「ん~ん大丈夫」