あたしがキッチンへ入って1時間。


海都とのやりとりがあったせいで気持ちはモヤモヤしていたけれど、料理は無事に完成した。


チキンも上手に焼きあがったし、自分で自分をほめてあげたくなった。


「ご飯できたよー!」


あたしがママを呼びに行くと、ママはビックリした表情をしていた。


テーブルに並んだ料理に家族の歓声が沸く。


えへへ。


頑張ったもんね。


「これ、全部未玲お姉ちゃんが作ったの!?」


「そうだよ。たくさん食べてね」


「すごいね未玲ちゃん、俺のお嫁さんにならない?」