その日は休み時間の度にあたしは万結の彼氏の話を聞いた。


「どうしてそんなに聞きたがるの?」


と聞かれたから「ずっと、こういうリアルな話を聞きたかったの!」と、返事をした。


万結のデートの話しを聞くと、今まで想像でしかなかった世界がそこにあった。


ああしてみたい、こうしてみたいという事を、万結は経験していた。


万結は彼氏の事を思い出しながら話しをするのはすごく照れくさそうだったけれど、それでも幸せそうに話してくれた。


「今日はご飯一緒に食べようね」


万結がそう言い、あたしを中庭に誘ってくれた。


今日も昨日同様に女の子たちがあたしの席にやって来たけれど、昨日ほどの人数ではなかった。