「あたし? 興味ないことはないんだけど、彼氏がいるんだよね」


「え、彼氏!?」


万結の言葉にあたしは目を輝かせる。


女子高だったあたしは、まわりに彼氏がいる友達なんていなかった。


男の子と付き合う事に夢を見て、でもそれは想像の世界でしか実現していない子がほとんどだったから。


「未玲は彼氏いないの?」


「いないよ! 前の学校も女子高だったし、男の子ってまだ少し苦手で……」


「そうなんだ。でも、3兄弟のおかげで男の子に慣れる日も近いんじゃない?」