結局、あたしは今倉庫の外で陸真さんのバイクの後ろにまたがっている。


頭にはフルフェイスを被せられて、すべての音は排気音でかき消されている。


ほ、本当に行くんだ……。


暴走族の走行会なんて生まれて初めての出来事で、あたしの心臓はドクドクと変な汗をかきながら脈打つ。


悪いことをしているという気持ちと、ほんの少しの好奇心。


あたしと陸真さんのン持っているバイクの後ろには、海都のバイクをはじめとして数十台のバイクが並んでいる。


空李君は、海都の後ろに乗ってはしゃいでいる。


「未玲ちゃん、大丈夫?」


「だ、大丈夫です……たぶん」