ガチャ...


「よかった。まだ虹出てる」

「わぁ…キレイ…」

「本当にね...」


私は虹に見入っていた

あんなステキな虹に
吸い込まれるかのように...


だから 気付かなかったんだ


近付いていたアナタに

近付いていた想いにも...




不意に
視界が暗くなり


唇に柔らかいものが

当たったのがわかった...


持っていたお弁当が
自分の手からすり抜け

落ちた。



「…ごめんね…」


何が起きたの?

なんで謝ってるの?

何をされたの…?