私は
ゆっくり話し始めた
「この前の屋上でのこと、沙奈先輩がやったことなんですけど、話してみたら意外と優しい先輩だったんです」
「うん。それで?」
「沙奈先輩と私、仲良くやれるように言って、沙奈先輩にも青くんと仲良くなれるようにと思いながら青くんに沙奈先輩のことを話たら……」
「ん?」
「…相当私が心配かけてしまっていたみたいで…大声で…私が被害者ってことを言われて…びっくりして、泣いて逃げてしまったんです…」
「…そっか…」
「それ以来反射的に避けてしまっている状態で…」
「………あぁ、だからか」
…ん?
だから……?
「日暮も変だったんだよ。上の空って感じで。聞いたんだけど答えなくてさぁ。そりゃ答えられないよね。女の子泣かしたんだもん」
「わっ…私は自分が悪かったから…」



