殻の内



「まぁ、そんなことはいいとして。とりあえず先生一回紹介しちゃえば話すの楽なはずだよ?」

「…でも…三年の先生って忙しいから…」

「ちょこっと話しゃぁいいんだよ。っつーか先生、お気に入り見つけたら自分から話しかけるから断りようがないし」


確かに
先生に話しかけるのが苦手でも
先生から話かけて来てちょっと話すくらいなら…


「…平気かなぁ…?」

「あれは珍しいパターンだ!大丈夫!俺が保障する」


その青くんの笑顔に

賭けてみようかと思った・・・


「つか風邪平気?」


…忘れてた…

私風邪ひいて学校行かなかったんだ


青くんと話してると
風邪ひいてることさえ忘れさせてくれるのかな?


「まぁ、今日はゆっくり休めよ。灯里ちゃんがいない学校、ちょっと寂しいじゃん」


…寂しく…感じてくれてたんだ…

私一人がいなくても
いつも通りの毎日があると思っていたのに

私がいなくて
青くんの世界が少し寂しくなった…


青くんはいつも元気をくれる


「なるべく早く学校行けるようにするね」


この笑顔を
少しでも多く見ていたいから...