もともと小心者な灯里にとって
先生と話す時点でもうムリだ

自ら話そうなんて思ったことは
本当に用事がある時くらいで
極力避けていた


「灯里ちゃんも先生と話してみれば?案外楽しい人とか分かってくれる人とかいるよ?」

「大人と話す時点で無理…なの…」

「ん〜〜〜!んじゃわかった!一人良さそうな先生紹介しよう!なんでも言えるよ?」

「…その…何でもの範囲が分からなくて…」

「本当に何でもだよ!のろけ話とかも楽しんで聞いてくれるし、たまにツッコミ入れてくれるしツッコミ所満載だしノリのいい先生だよ」


そんな先生いたっけか?と
頭をフル回転させて記憶を探す


結果
どうやら三年の担任かもしれないという答えが出てきた

そんな先生だったら少しは覚えているはずだが
覚えがない

教室も職員室も三年生は他の学年とは別なため
すれ違うことも少ないのかもしれない


「まぁ、ソレ俺の担任なんだけどね」


…当たった…