五時限目終了のチャイムが鳴り響いた

結局

三十分以上も冷たい雨の中にいた体には

もう 力が入らなくなっていた


このまま夜まで雨は降り続けるのだろうか…?


…それが梅雨という季節だ


あまりの寒さに
意識も遠のきそうになっている

その時に


ドンドンドン


…?


「灯里!?いるのか!?」


いつもなら優しい声は
今日は必死に叫んでいる

声で分かる


「…セ…イ………くん…?」


自分でもびっくりするほどの弱々しい声が出て来た


「いるんだな!?」


ガチガチッ


「クソッ鍵がかかってやがるっ!そこで待ってろ!!」


…青くん…来てくれた…の…?