殻の内

少し驚いたような癒歌くんの顔


｢灯里ちゃんは…理由ってあると思う？｣

｢………や…やっぱりない…のかな…？｣

｢ううん、僕はあるよ。ただね、よく"理由なんかない"って言う人とかいるからさ……ちょっと気になった｣

｢…うん｣

｢僕は、全てのことに必ず理由が付いてるって思ってるから。灯里ちゃんを好きになったのだって……惹かれてしまったから｣


惹かれる...？


｢運命の人とは、互いに惹かれ合うんだ。だから…日暮先輩と灯里ちゃんが出逢ったのは……運命…なんだよ｣