ハート交換

『俺は何もしてないよ。ただ君が海を見て元気になったのならそれだけでいいさ。』



私は、うつ向いてそっと涙を拭き取った。



ただ嬉しくて。それだけだった。



心の中に誰かがそっと寄り添ってくれるような温もりを感じる。



いつも私は温もりに乏しかったのでたまらなかったのだ。



そんな様子を晃が黙って見つめている。



「・・・行こうか。」


晃は、なみかの差し出した手をそっと握りしめた。



晃がなみかの手を握りしめた瞬間、お互いの柔らかい体温がじんわりと伝わっていく。



それがあまりにも温かくやさしいので私は、また泣けてきてしまった。



人は、こんなにも温かい。私はそれを晃から感じることができた。