異世界で家庭菜園やってみた

思わず言ってしまった「好き」が、冗談のような会話の中で無かったことになって行く。

でも今はそれでいい。

畑をする自分を認めてくれるだけで十分なのだから。

だから悠里は、これからの外務卿との面会へと気持ちを切り替えようと頑張った。

その切り替え作業は思ったよりも難航したけれど、それはウリエルの何気ない優しさのせいであることを悠里は認めざるを得なかった。

その優しさに縋り付きそうになる自分がいることも……。