「何度も呼んだのに起きなくて……焦ったぜ」




 和也が呼んでくれたのか…。




「ありがと…」





「姉ちゃん……何かあった?」





「ううん、なんにもないよ」





 美橙も、ありがとう。


 私はそう付け加え言った。





 もう、夕方…。



 きっとテストも終わったんだろう。