私のお人形

私は神社をあとにした。

鳥居の下を抜けるとき、後ろから視線を感じた。

背中に突き刺さる痛いほどの視線。




振り返ってみたが、そこには誰もいなかった。




「ユリちゃん、どうしたの?」

突然足を止めた私を不思議そうにママが見つめる。

「あ、ごめん。なんでもない」

私は小走りでママの姿を追いかけた。