学校が終わると私はまっすぐ家に帰る。

学童保育というのもあるんだけど、意地悪な子がいるから行きたくない。

だからママにお願いして鍵を持たせてもらっている。

私は自分で鍵をあけて家に入る。

宿題をして、おやつを食べて、本を読んだりゲームをして、ママが帰って来るのを待つ。



「ただいま!」

いつもは黙って家に入るのだけど、今日からはセーラがいる。

私は息を切らせて家の中に入った。



セーラは食卓の椅子に座っていた。

ちょうど玄関の方を向いていたので、まるで私に「おかえり」といっているよう。

私はセーラを抱き上げ、頬擦りした。

そして、今日学校でどんなことがあったのか一つ一つ丁寧に話をする。