帰り道、ママがずっと手を握っていてくれた。

「ユリちゃん、電池買って帰ろうね」



私はわからなかった。

もしかしたら先生の言うように、チャックのこともセーラのことも本当は起こってないのかもしれない。

私が勝手に想像してそれが現実に起こったって私だけが思っているのかもしれない。



ママが私を連れて行った病院は「心療内科」。

私、わかってるの。

それがどんな病院かって。

パパとの離婚でママが元気なかったとき、よく通っていたところだもの。