誕生日のプレゼントを選びにおもちゃ屋へやってきた。
広い店内だけど、スキマなんて一つもないくらいびっしりとおもちゃが並べられている。
「どれにしようか迷っちゃう」
見るもの見るものすべてに気を取られて、視線が定まらない私。
でも、突然――。
誰かに見られているような気がした。
その方向に目をやると、陳列棚の一番高いところに一体の人形が飾られている。
まさか、あの人形の視線?
「ねえ、ママ。あの人形って…」
「あ…」
「ママ、どうしたの?」
ママは私の指差す方向を見ると息を呑んだ。
「あれチャック人形って言って…。昔あの人形を主人公にした映画がヒットしたんだよね」
「映画? どんな映画?」
「聞かない方がいいよ。ものすごく怖い話だもん」
ママは口を濁した。
きっとよほど怖い映画だったんだね。
人形の方をちらっと一瞥しただけで、あとは見ようとしなかった。
――チャック人形…か。
広い店内だけど、スキマなんて一つもないくらいびっしりとおもちゃが並べられている。
「どれにしようか迷っちゃう」
見るもの見るものすべてに気を取られて、視線が定まらない私。
でも、突然――。
誰かに見られているような気がした。
その方向に目をやると、陳列棚の一番高いところに一体の人形が飾られている。
まさか、あの人形の視線?
「ねえ、ママ。あの人形って…」
「あ…」
「ママ、どうしたの?」
ママは私の指差す方向を見ると息を呑んだ。
「あれチャック人形って言って…。昔あの人形を主人公にした映画がヒットしたんだよね」
「映画? どんな映画?」
「聞かない方がいいよ。ものすごく怖い話だもん」
ママは口を濁した。
きっとよほど怖い映画だったんだね。
人形の方をちらっと一瞥しただけで、あとは見ようとしなかった。
――チャック人形…か。