「………すまなかった。


お前の気持ちを、俺は全く察することができなかった………」





低く掠れた声でタツノが謝罪の言葉を吐いたので、チキュは目を剥いた。




「…………へ?


なんであんたがオレに謝るんだ?」





心底不思議そうに首を傾げている。




タツノはその小さな顔を見つめ、そっと頬に手を当てた。





「???」




チキュは驚いたように背筋を伸ばす。




それに構わず、タツノはやんわりとチキュの小さな身体を抱き寄せた。





「おっ、おい、タツノ?」




チキュは戸惑った声を上げたが、タツノはその頭を優しくぽんぽんと叩いた。





「ーーーアカネ。


お前は、強いな………」