天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether









「〜〜〜なんだよっ!!


このびらっびらの服は〜〜〜!!」





今まで女性らしい服装など着たことがないチキュは、宴に相応しいような盛装を着せられるのを嫌がるのではないか、とタツノは危惧していた。




その予測に反して、本人は至って無頓着で、自分の着る服が男物だろうが女物だろうが、気にならないらしかった。





しかし、性格上、動きにくい服は全力で嫌がった。





「おいっ、タツノ!!


こんなん着たら、走るどころか歩くのも満足にいかねぇだろぉが!!


どうしてくれるんだよ!!」





胸元にたくさんの宝玉飾りがついた、裾の長い白の夜会服を着せられて、色気も品の欠片もなく仁王立ちで怒鳴っている。




どうしてくれるんだよと言われても、どうにもならない。




しかしタツノは、弱りながらも何とか機嫌をとろうとする。