背けられた横顔はそれ以上訊ねても何も答えそうになかったので、タツノはチキュの腕を取った。
「おい、行くぞ。
宴の準備だ」
チキュの目に光が戻り、焦点を結び始める。
「ああ、ウタゲか。
そうだったな。
あんたの結婚祝いだろ?
急がないとな」
「……………」
「な、な、奥さんどんな人?
可愛い系? キレイ系?」
「………うーん。
まだ可愛い系かな………」
「そうか。会ってみたいなぁ。
あ、今日のウタゲに来るんだよな?」
「ああ、来るよ」
「おおっ。楽しみだなぁ」
相変わらず、巨大な勘違いをしたままであるらしい。
しかし、今さら下手に訂正して、ごねられても大変だ。
そう打算し、タツノは「うんうん」と適当に話を合わせながら、楽しげに歩き出したチキュの後を追った。
「おい、行くぞ。
宴の準備だ」
チキュの目に光が戻り、焦点を結び始める。
「ああ、ウタゲか。
そうだったな。
あんたの結婚祝いだろ?
急がないとな」
「……………」
「な、な、奥さんどんな人?
可愛い系? キレイ系?」
「………うーん。
まだ可愛い系かな………」
「そうか。会ってみたいなぁ。
あ、今日のウタゲに来るんだよな?」
「ああ、来るよ」
「おおっ。楽しみだなぁ」
相変わらず、巨大な勘違いをしたままであるらしい。
しかし、今さら下手に訂正して、ごねられても大変だ。
そう打算し、タツノは「うんうん」と適当に話を合わせながら、楽しげに歩き出したチキュの後を追った。



