女官たちの雑談がだんだんと盛り上がり、長引きそうなのを察知して、女官長が近づいてきた。
「あなたたち、アカネ様のことが大好きのはよく分かりました。
その愛しのアカネ様を、よりお綺麗なお姿で宴に送り出して差し上げるためにも、早くお見つけ申し上げねばいけませんよ!」
「あ、そうでした! すみません!
急いでお捜しします!!」
女官たちは笑いさざめきながら散って行った。
まったく………と呆れたようにそれを見送っている女官長の隣に、キムロがやって来た。
「女官長どの」
「あら、キムロ様」
「………あのアカネ様というお方は、どうも不思議な方ですな」
「え?」
しみじみとした口調で語るキムロに、女官長は首を傾げて訊き返した。
「衛兵たちも、何と言うか、アカネ様には頭が上がらないというか………。
見張りの兵たちは楽しく酒を飲まされて酔っ払って、まんまとしてやられたようなのです」
「あらまぁ。女官たちもそうですよ。
毒気を抜かれてしまって、見張りを仰せつかっているのも忘れてしまうようです」
二人は苦笑を浮かべながら語り合った。
「あなたたち、アカネ様のことが大好きのはよく分かりました。
その愛しのアカネ様を、よりお綺麗なお姿で宴に送り出して差し上げるためにも、早くお見つけ申し上げねばいけませんよ!」
「あ、そうでした! すみません!
急いでお捜しします!!」
女官たちは笑いさざめきながら散って行った。
まったく………と呆れたようにそれを見送っている女官長の隣に、キムロがやって来た。
「女官長どの」
「あら、キムロ様」
「………あのアカネ様というお方は、どうも不思議な方ですな」
「え?」
しみじみとした口調で語るキムロに、女官長は首を傾げて訊き返した。
「衛兵たちも、何と言うか、アカネ様には頭が上がらないというか………。
見張りの兵たちは楽しく酒を飲まされて酔っ払って、まんまとしてやられたようなのです」
「あらまぁ。女官たちもそうですよ。
毒気を抜かれてしまって、見張りを仰せつかっているのも忘れてしまうようです」
二人は苦笑を浮かべながら語り合った。



