天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

「ーーー俺の名前だよ」





「あっ、そうだったな。


で、何なんだ?」





じっと目を見つめ返しながら、言う。





「タツノ、だよ。


早く覚えてくれよ」





チキュはにっこり笑って手を差し出して来た。





「もう覚えたよ!!


タツノ、よろしくな」




「ああ、よろしくな」




ぎゅっと手を握り締めて、握手をし合う。





「よし。

じゃ、次はお前の名前を決めよう」





タツノがそう言うので、「だーかーら、オレはチキュだって!!」と声を荒げた。



しかしタツノは静かに首を振る。





「いや、それは地国の名前だろ?


それだと天国では目立ちすぎる。


天国での名前を決めるんだ」





「えぇ〜?」



チキュは嫌そうに顎を上げた。