「…………私はね。
アスカにはね、本当に、幸せになってほしいの」
アスカは「え?」と首を捻ってミカゲの方に視線を向ける。
しかし顔が近すぎて、その表情を窺い知ることはできなかった。
ミカゲは続けて囁く。
「私たち、こんな特殊な環境に生まれてしまったけど………。
あなたの奔放さと無邪気さを失ってほしくないわ。
そのためにできることは、何でもしてあげたい」
静かに心に染み入るような声に、アスカはゆっくりと瞼を下ろした。
「あなたの素直で伸びやかな心を、守ってあげたい………」
アスカは目を閉じたまま、思う。
(…………ちがうんだ。
ちがうんだよ、ミカゲ………。
俺は、守って欲しいんじゃないんだ。むしろ、…………)
ーーーでも、胸を突き刺すようなこの想いを、口に出すわけにはいかない。
アスカにはね、本当に、幸せになってほしいの」
アスカは「え?」と首を捻ってミカゲの方に視線を向ける。
しかし顔が近すぎて、その表情を窺い知ることはできなかった。
ミカゲは続けて囁く。
「私たち、こんな特殊な環境に生まれてしまったけど………。
あなたの奔放さと無邪気さを失ってほしくないわ。
そのためにできることは、何でもしてあげたい」
静かに心に染み入るような声に、アスカはゆっくりと瞼を下ろした。
「あなたの素直で伸びやかな心を、守ってあげたい………」
アスカは目を閉じたまま、思う。
(…………ちがうんだ。
ちがうんだよ、ミカゲ………。
俺は、守って欲しいんじゃないんだ。むしろ、…………)
ーーーでも、胸を突き刺すようなこの想いを、口に出すわけにはいかない。



