「………あのなぁ」
タツノは椅子に腰かけながらチキュに説明をはじめた。
「天国では、水ってのはものすごく貴重なんだよ。
ここには自然の水はない。
地国の商人から買い取るしかないからな。
だから俺たち天の一族は、霞を食って生きているんだ。
まぁ、いいから、食べてみな」
チキュは、「え? 天国?」と不思議そうな声を上げた。
しかし喉の渇きに負けて、とりあえず霞を食べてみることにした。
「どうやって食べんの? これ………」
チキュに問われ、まずはタツノがすっと口に含んでみせた。
美味しそうに喉仏を上下させて飲み込む。
見よう見真似で、チキュも小箱を傾けて霞を口の中に流し込んだ。
「んん………む?」
口内にじわりと広がる不思議な感触。
ほんわりと湿り気を感じたが、すぐに舌の上には何もなくなった。
タツノは椅子に腰かけながらチキュに説明をはじめた。
「天国では、水ってのはものすごく貴重なんだよ。
ここには自然の水はない。
地国の商人から買い取るしかないからな。
だから俺たち天の一族は、霞を食って生きているんだ。
まぁ、いいから、食べてみな」
チキュは、「え? 天国?」と不思議そうな声を上げた。
しかし喉の渇きに負けて、とりあえず霞を食べてみることにした。
「どうやって食べんの? これ………」
チキュに問われ、まずはタツノがすっと口に含んでみせた。
美味しそうに喉仏を上下させて飲み込む。
見よう見真似で、チキュも小箱を傾けて霞を口の中に流し込んだ。
「んん………む?」
口内にじわりと広がる不思議な感触。
ほんわりと湿り気を感じたが、すぐに舌の上には何もなくなった。



