天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

ーーーその時。




ヘレンの耳に、微かな泣き声が届いた。






(…………あっ!


ジュリの声だわ!!)






ヘレンはぐるりと周囲を見回して、小さな人影を見つけた。





「ーーージュリ!!!」






人混みから外れた物陰に蹲る妹の所に、ヘレンは駆け寄った。






ジュリは、泣き腫らした目をゆっくりと上げた。






「…………うっ。


おねぇちゃ〜ん………」






くしゃくしゃに歪めた顔で、ジュリがヘレンに抱きついてきた。