天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

ヘレンは目についた人たちに次々に声をかけていった。




しかし、誰もが子どもの姿は見ていないと答える。






(………そうよね。


こんなに暗いし、みんな自分たちの用事に精一杯だもの。


知らない子どもなんかに、誰も注目なんてしないわよね………)






ヘレンは絶望的な気持ちになった。



この広い町の中で、しかも夜に、一人の小さな女の子を捜し出すことなど、できるだろうか。






(………見つける前に、攫われちゃったら、どうしようーーー)






一度とまった涙が、またもや溢れ出してきた。





(ーーージュリ、ジュリ!


無事でいて!!)





「ジュリー!!」





心の奥底から、突き刺さるように悲壮な叫びが、喉をついて出てきた。