天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

パトロはヘレンの肩を離し、慌てた様子で「とにかく!」と言う。





「俺はたった今、ここに着いたところだ!

今からジュリを探す!


父さんたちは家だ。

ジュリが帰ってくるかもしれないし、何か情報が届くかもしれないから。


俺一人じゃ埒があかない!

お前も一緒に捜せ!!」





「………う、うん!」





ヘレンは大きく頷いた。



パトロが走って行ったのとは違う方向へ、ヘレンも走り出す。




きょろきょろと左右を見回しながら、注意深く夜の町を駆け抜けた。



すでに日は落ち、町中は暗くて、灯が届かない所は真っ黒に沈んでいる。






(………こんなに真っ暗。


ジュリはきっと怖がってるわ………)






ジュリは、港町には一度しか来たことがない。



しかも二年ほど前のことなので、道なども何も覚えていないはずだ。






(一体、どこにいるの?


ジュリーーー)