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(ーーーひどい!
ひどいわ、セカイ!
………あたしは、あたしは、あれほど大きな決意をして、村を出たのに!!)
ヘレンは泣きながら港町を彷徨った。
(あたしは、全く幸せなんかじゃなかった!!
今まで生きてきて一回も、幸せだなんて思ったことない!!)
セカイの言葉は、ヘレンにとっては受け入れがたいものだった。
ーーーそれなのに、突き刺さるように痛かったのは、なぜなのだろう?
ヘレンには、答えが分からなかった。
今はただ、セカイに厳しい言葉を浴びせられたことの衝撃で、頭が真っ白だった。
ヘレンは目的もなく、闇に沈み始めた町をふらふらと歩き回った。



