天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

「………僕と、一緒にいたいの?


こんな、会って二ヶ月も経ってない、ほとんど知らないことばっかりの、僕と?



………それは、どうして?」







セカイは、ヘレンの顔をじっと見つめて、小さな子どもから話を聞き出す時のように優しく語りかける。




ヘレンはまた顔を俯け、唇を噛み締めた。






「確かに、そうだけど………。


でもね、あたしにとって、セカイは特別なの。


あたしはもう、セカイがいなきゃ、生きていけない」






セカイは微かに目を瞠った。






「僕がいないと、生きていけないの?


………なぜ?」






心底不思議そうに訊ねる。




ヘレンはきっぱりと顔を上げて、意を決して話し出した。