天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

ヘレンの答えを聞き、セカイはうーん、と唸る。




「ヘレン、もしかして。

明日からも僕と一緒にいるの?」




ヘレンは大きく目を見開いた。





「え……そのつもりだったけど。

だから、着替えとか保存食とか、色々持ってきたのよ。


ーーーセカイは、そのつもりじゃ、なかったの?」




「うん。そんなこと、考えてなかった」





セカイが小さく首を振った。



ヘレンは息を呑み、目を伏せて呟く。






「………ねぇ。セカイ。


あたし、セカイと一緒に、行きたいの。

どこでもいい。どこだって行くわ。


ーーーあたしを、一緒に連れて行って?」





ヘレンの声は、震えていた。