天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

町の灯に照らされた繊細な横顔に、ヘレンが思わず見惚れていると、セカイがゆっくりと振り返った。



「どうしたの?」



小首を傾げて訊ねてくる。





「あ、あぁ、えーと。


明日の話をしようと思って………」





ヘレンはどぎまぎしながら答えた。




「明日?」



「そ、そうそう。

明日から、どうしよっか」




それを聞いて、セカイはさらに首を傾げる。




「……ヘレン、ちょっと、訊いていい?」



「え? なに?」



「ヘレンは、どうするの?」




ヘレンは目を見開いた。



「どう、って………。

ごめんね、何も考えてないわ。


セカイの考えに任せようと思ってたから………」