「……ごめんね、ごめんねジュリ」
そう言って頭を撫でつつも、ヘレンは迷いなく立ち上がった。
黙って見つめているパトロの方に目を向け、すぐに逸らす。
「……とにかく、あたし、行くわ。
セカイを安全な所に移してあげなきゃ。
後のこと、よろしくね、兄さん」
決然としたヘレンの声音に、揺るぎない意志を感じて、パトロは顔を歪めた。
「………ヘレン。
あの子を送り届けたら、ちゃんと帰ってくるんだよな?
なぁ、ヘレン、家に、ちゃんと帰って来るんだよな?」
パトロの必死な声を背中に受けながら、何も答えずにヘレンは必要なものをまとめ始めた。
そう言って頭を撫でつつも、ヘレンは迷いなく立ち上がった。
黙って見つめているパトロの方に目を向け、すぐに逸らす。
「……とにかく、あたし、行くわ。
セカイを安全な所に移してあげなきゃ。
後のこと、よろしくね、兄さん」
決然としたヘレンの声音に、揺るぎない意志を感じて、パトロは顔を歪めた。
「………ヘレン。
あの子を送り届けたら、ちゃんと帰ってくるんだよな?
なぁ、ヘレン、家に、ちゃんと帰って来るんだよな?」
パトロの必死な声を背中に受けながら、何も答えずにヘレンは必要なものをまとめ始めた。



