天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

そこで、ヘレンの背後にいたジュリが声を上げた。




「おねーちゃん、どっかいくの?


みなといくの?」





ヘレンは振り返り、困ったようにジュリに言う。





「お姉ちゃんね、ちょっと、出かけなきゃいけなくなっちゃったの」




「ええ〜!!

なんで〜!? いつまで〜!?

あしたのよるにはかえってくる!?」




「………うーん、明日は、ちょっと無理かなぁ………」




「うそっ!!

あしたのよるのおまつり、いっしょにいくのに!!」





ジュリが泣き出しそうに顔を歪めた。




そこでヘレンは、ずいぶん前に、ジュリと一緒に祭に行く約束をしていたのを思い出した。