天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

「なんでも、紫の瞳の眼球は厄除けになるとか言って、玄関に飾るらしいぞ。


はははっ!!

頭がおかしいとしか思えねぇよな!?


気味が悪いったらありゃしない」






バージはたいして面白くもなさそうな、乾いた笑い声を上げた。



ヘレンはその内容の凄絶さに、強烈な吐き気を覚える。




眩暈を感じて、ふらりとしゃがみ込んだ。



それを横目に見ながら、バージは続ける。





「………にしても。

なんで紫の目だけそんなに価値があるんだろうなぁ。


青とか灰色の目とか、ヘーゼルーー榛色とか、琥珀色とか、珍しい色なら他にもあるのにな。



………でもまぁ、俺にとっちゃ、金が貰えるなら文句ねぇけどよ!


あはは!」






耳障りな笑い声が、ヘレンの鼓膜を揺さぶった。