天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

目の前を、夜闇を切り裂くような白い光の筋が、真っ直ぐに横切る。




その太刀筋はセカイの目と鼻の先を走っていった。





(………うわぁ。


けっこう危なかったなぁ)





他人事のようにそう思う。





そうしているうちに、人影は再び短刀を構えたようだった。




セカイはじりじりと後ろに移動する。




しかし背中に壁が当たり、先を阻まれてしまった。






(ーーーあ。


やばいなぁ………)






仕方がないので、後ろではなく横に移動する。




人影もセカイの動きに合わせて横に進み始めた。




息の詰まるような緊迫した空気の中、セカイの心臓は徐々に高鳴ってきた。






(………この人、僕を、狙ってる?


どうして? なんのために?)






この人物の意図が、セカイには分からなかった。