天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether









セカイは、ごそごそという物音で、ふと目を覚ました。




すでに日が暮れたようで、小屋の中は薄暗い。




しかし、窓から差し込む微かな月明かりを黒く切り抜いたように、人影があるのが分かった。




その気配は、ヘレンのものとは違う。






「………だぁれ?」






セカイは寝起きの掠れた声で問いかけた。



人影が近づいてくる。





セカイはゆっくりと身を起こした。






「………ヘレン、じゃ、ないよね。


だぁれ? 村の人?」






人影は答えなかった。



セカイは少しずつ後退りをしながら、人影の動きを眺める。




人影が、腕を振り上げた。



その右手には、キラリと煌めく刃が握られているのが分かった。





「………っ!」




セカイは息を呑んで、一瞬で立ち上がり、飛びすさった。