天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

「おっ、なんだなんだ?


ヘレンのくせにそんな目で俺を見るとはな。


男ができると女は変わるってのは、本当なんだなぁ」






そう言い捨てて、笑いながら去って行くバージの後ろ姿を、ヘレンは苦々しい思いで見た。





侮蔑されるような言葉をかけられたというのに、セカイ本人は気にする素振りもなくゆっくりと歩き出した。







(ーーーあぁ、私は嫌だわ、こんな村。


閉ざされていて、外の空気を感じることもできない。


家の中のことも、心の中のことも、全部知ろうとしてくる、下品で無神経な人たちーーー)






それに比べて、セカイは飄々としていて、汚れを知らず、どことなく気品が漂っていると、ヘレンは思った。






(………こんな風に、自由に、何にも縛られずに、生きていきたいーーー)