そこに、扉を数回叩く音がした。
振り返り、「いいぞ」と言うと、サヤが薬師を連れて入室してきた。
「タツノ様。姫さまのご様子は………」
サヤが心配そうに声をかけてくる。
タツノは黙って視線でチキュを示した。
依然つらそうに横たわっているチキュを見て、サヤは心配気に両手を組んだ。
薬師が静かに歩み寄ってくる。
「ご無礼いたします」
そう言って、チキュの枕元に腰かける。
いくら薬師とはいえ、天貴人の奥方の身体に、直接触れることは許されない。
夜着の中にそっと手を差し入れて、体温と脈拍を測るのだ。
薬師はしばらく手を差し入れたまま、険しい表情をしていた。
振り返り、「いいぞ」と言うと、サヤが薬師を連れて入室してきた。
「タツノ様。姫さまのご様子は………」
サヤが心配そうに声をかけてくる。
タツノは黙って視線でチキュを示した。
依然つらそうに横たわっているチキュを見て、サヤは心配気に両手を組んだ。
薬師が静かに歩み寄ってくる。
「ご無礼いたします」
そう言って、チキュの枕元に腰かける。
いくら薬師とはいえ、天貴人の奥方の身体に、直接触れることは許されない。
夜着の中にそっと手を差し入れて、体温と脈拍を測るのだ。
薬師はしばらく手を差し入れたまま、険しい表情をしていた。



