天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

「………ん?」




初めて気がついたという感じで、セカイが目を上げた。




ヘレンが目を丸くして溜め息をつく。





「………セカイって、なんだか人とは時間の流れが違う感じがするわよね………。


なぜだか、何を考えてるのかもよく分からないし。


まるで、私たちとは違う種族みたい……」





そう言って、ヘレンは微笑んだ。





「ーーー違う種族? 僕が?」





セカイがヘレンの瞳を見つめながら、首を傾げる。





「ああ、いいのいいの。


気にしないで、例え話よ。


なんだか、そんな気がしただけ」






「ふぅん………」






セカイは少し眉根を寄せ、考え込むように斜め上を仰いだ。






(………確かに、セカイは変わってるわ。


でも、そういう所が、その不思議な雰囲気が、人を惹きつけてやまないんだわ、きっと………)






ゆっくりと膨らんでいく入道雲へ、ぼんやりと視線を注いでいるセカイを見つめながら、ヘレンはそう考えた。