弛緩しきったチキュの身体を、タツノは優しく抱き上げた。
ゆっくりと歩いて行き、寝台へと寝かせる。
天蓋の下で、眉を顰めて呻いているチキュの手を握り締めた。
華奢なか細い手は、タツノの骨張った大きな片手の中にすっぽり収まってしまうほどに小さかった。
タツノは低く小さな声で、「まだ苦しいか」と囁く。
チキュは目を閉じたままこくりと頷いた。
「息苦しいのは、ここが天国だからだ。
地国で育ったお前は、ここの空気にまだ慣れていないのだ。
しばらく経てば、じき良くなるだろう」
チキュは何も反応を見せなかった。
苦し気に荒い呼吸を繰り返している。
タツノはふう、と溜息を吐いて、寝台の傍らに立ち尽くしていた。
ゆっくりと歩いて行き、寝台へと寝かせる。
天蓋の下で、眉を顰めて呻いているチキュの手を握り締めた。
華奢なか細い手は、タツノの骨張った大きな片手の中にすっぽり収まってしまうほどに小さかった。
タツノは低く小さな声で、「まだ苦しいか」と囁く。
チキュは目を閉じたままこくりと頷いた。
「息苦しいのは、ここが天国だからだ。
地国で育ったお前は、ここの空気にまだ慣れていないのだ。
しばらく経てば、じき良くなるだろう」
チキュは何も反応を見せなかった。
苦し気に荒い呼吸を繰り返している。
タツノはふう、と溜息を吐いて、寝台の傍らに立ち尽くしていた。



