天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

歩き出して初めて気がついたのだが、両脚の怪我は随分ひどかったらしい。





今までは寝たきりだったので、脚の状態についてセカイ本人はあまり気にしていなかったのだが。



太腿がざっくりと切り裂かれているので力が入らずふらついてしまい、歩こうにも上手く足が出せないのだ。





腹部の傷よりも、脚の方が痛みが強い。




それでも、数歩すすむと慣れてきて、なんとか歩けるようになった。




上半身をゆらゆらと揺らしながら、扉の前に辿り着いた。



その扉の把手に手を当てて、ぐいと押す。




吹き込んできた海風が、セカイの髪をぶわりと靡かせた。





(……ああ、海のにおいだーーー)




セカイは大きく深呼吸をした。