天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

ヘレンは包帯を解く手を止めることなく、しかし恥ずかしそうに俯いた。




そして、小さな声で言う。




「………面倒見がいいなんて、言われたこともないわ。


いっつも、内気でどんくさくて駄目な子だ、って言われてるもの………」




「え? なんで?」




セカイは微かに目を瞠るようにして訊いた。




ヘレンもヘレンで、目を丸くする。





「えぇ? だって………。


あたしって、暗いでしょう? それに間が抜けてるし………」





そう言われて、セカイはうーん、と首を捻る。




その視線は、顔を俯けて弱々しく語りながらもてきぱきと包帯を外し、きっちりと折り畳んで荷物の中にしまう、手際のよいヘレンの手に向けられていた。





「………うーん。


僕には、君はとっても働き者で、優しくて、気遣いができて、花みたいに明るい子のように見えるけど………」