天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

セカイは、飲み干した擂鉢の底をじっと見つめている。




「セカイ、どうかした?」




ヘレンが問いかけると、セカイが目を見開いて見返してきた。




「ーーーこれ、君が作ってくれた薬湯なんだね?」




「あ、う、うん………。

ハンナ婆さんって人に、教えてもらったの、怪我に効く薬草を………」





セカイは、ゆったりと唇の端を上げ、優しく目を細めて、笑った。






「………ありがとう、ヘレン。


僕、嬉しいよ。



君、とっても優しいね」






蕩けてしまいそうな、透明な笑みだった。




ヘレンは口をあんぐりと開いたまま、固まった。